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[jfriends] Re: staticの使い方(メソッド)




ところで...

>関数から一度離れて考えてもらえるには、どうすれば良いのか
>ちょっとわかりません。。。(^^;)
>遠藤さんが書かれている、オブジェクトの気持ちになるというのが
>良いのかもしれません。

これに関しての感想は無いみたいですね。

私もオブジェクト指向とは何なのか、良く分かりませんでした。
(今でもあまり分かっていませんが)

その良く分かっていない私の、今までの経験から得た感想を書いてみます。

新しい概念を知ろうとするとき、はじめは既存の知識から類推したりするわけですが、
その新しい部分というのは、今までのコンテキスト(文脈?)の延長からはどうやっても
導出できないということがあり得ます。

ここで、既存の知識に無理に当てはめて、分かった気になったとしても、
新しい概念を分かったことにはならないのではないかと感じています。

新しい概念は、ものの見方を新しくするので、
  (1)素材としては既存のものの組み合わせかも知れませんが、
  (2)その既存のものに新たな役割を与えることによって
  (3)既存のものは新しい意味を持つようになります。

(脱線しますが、このような意味生成のメカニズムについては
約100年前にスイスの言語学者ソシュールがたいへん鋭い洞察をしています。
フロイトといいマルクスといいソシュールといい、
この時代の思想家は本当にすごいです)

「Javaのインスタンスはポインタに過ぎない」
「メソッドは関数ではないのか」

確かにこのような側面もあるでしょう。
でも Java の良さはこういうところには無いのです。

たとえば、

最適な粒度のオブジェクトを組み合わせることで、最大限の効果が得られるのです。

オブジェクトは、その担うべき責務をはっきりさせることでプログラマーの頭を整理し、
プログラマーの負荷を減らします。

Javaに限らず、オブジェクト指向の世界では、オブジェクトの気持ちにならなければ
見えてこない面があるのではないかと思っています。
それは既存のポインタ、関数という切り口からは切り取れない、いわく言いがたい
側面かもしれません。

このような「オブジェクト指向の発想法」について書かれた有名な本として、
この本を紹介しておきます。

(何度もこのMLでこの書名を書いていますが、必要があれば何度でも書きます。
私はけっこうしつこいんだな、実は^^;)

青木淳『オブジェクト指向システム 分析設計入門』ソフト・リサーチ・センター 1993
ISBN4-915778-19-3 本体価格¥3,787- (絶版)

http://www.sra.co.jp/people/aoki/IntroductionToOOAOOD/index.htm

# 名古屋でこの本の読書会やりませんか?>前橋さん^^;

## 自分の書いた文を読み返したら、表現力のなさにトホホになりました。
## でもボク負けない。明日があるモン。:}
-- 
えんどう やすゆき <yasuyuki@xxxxxxxxxx>
http://www.javaopen.org/jfriends/ (Java互助会ホームページ)