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[jfriends] Re: [jfriends] Re: [jfriends] Re: 魔法のおなべ




たかはしです。

前橋さん writes:
>私も、入社以来インハウスなソフトばっかり書いてますが、インハ
>ウスなソフトウェアはオープンソースが当たり前、お客さんには納
>品物としてちゃんとソースを渡してます(向こうがそれを読んでる
>とは思えませんが)。こんなのは常識であって、いまさらどうこう
>言う必要もない話です。

オープンソースと、契約関係によるソースコードの納品とは意味が
異なります。「同業他社によるピアレビュー」という表現があること
から、開発企業と競合関係にある企業がそのソースにアクセスできる
ことになります。これはインハウスでソースを客に納めることとは
まったく違うでしょう。
顧客としては、ある特定会社に依存しなくてもいいというメリットが
でます。また、競合による価格低下やサービス向上というメリットも
でます。あるシステムを発注したとき、従来だとそのシステムを開発
したベンダーに「ロックイン」されてしまいます。ベンダーもそれを
見越して最初に受注するときに、「1円入札」なんて技を使ったり
します。つまり、最初は大赤字でも、それ以後のシステムの改修や
周辺展開に他ベンダーが参入することが困難となるため、そのときに
がっぽり稼ぐことが可能だからです。
オープンソースによる開発では、そのときに他社の参入機会が増える
ため、ロックインが発生せず、常にオープンな競走があります。

>でも、パッケージソフトを開発するには、多額の費用がかかってい
>る筈です。それを、パッケージソフトそのものに対する対価として
>回収するのではなく、サービスに対して課金して回収する、という
>形は、どこかいびつです。

顧客にとってはパッケージソフト自体が欲しいのではなく、パッケージ
ソフト等によって組上げられたシステムが生み出す価値が欲しいので、
サービスに課金されることが自然かと思います。

>当たり前ですが、パッケージソフトは、その出来が良ければ良いほ
>ど、後で売るサービスは少なくなるものです。
出来がよいパッケージソフトほど多種多様なシステムに適用できる
ので、サービス価値が高いのではないでしょうか。それともサービス
とは不具合対処のことですか?

>パッケージソフト開発に、製造業的モデルが適用できないのは、
>
>・複製にかかるコストが限りなくゼロに近い。
>・データの互換性のため、普通の競争原理が適用できない。
>
>というあたりにある筈なのですが。
というより、顧客が欲しいのはパッケージソフト自体ではなく、利益を
生み出すシステムだからでしょう。



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Toru Takahashi
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