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[jfriends] Re: [jfriends] Re: 魔法のおなべ




前橋です。

たかはし さん:
>>「魔法のおなべ」では、
>>ソフトが工業製品と思っているのは錯覚だ、
>>というところが私には説得力ありました。
>
>おもしろいです。
>ソフトウェアは工業製品ではなくサービス業だというのはまったくその
>通りだと思います。(まあ5%のソフトは工業製品かもしれませんが)

私も(ざっと)読みましたが、正直なところ何書いてあるんだかよく
わからんというか。

私も、入社以来インハウスなソフトばっかり書いてますが、インハ
ウスなソフトウェアはオープンソースが当たり前、お客さんには納
品物としてちゃんとソースを渡してます(向こうがそれを読んでる
とは思えませんが)。こんなのは常識であって、いまさらどうこう
言う必要もない話です。

それを、よそに対しても公開するかどうかは、また別の話です。そ
んなソフトをオープンソースにした場合、お客さんの競争相手は、
労せずしてよく似た業務形態の会社のソフトを手に入れることにな
りますし、お客さんの企業秘密も開示することになります。それで
は、お客さんに申し訳が立ちません。

この論文(?)で問題にしているのは、残りの5%のソフトのことだと
思います。

車輪を再発明するなんて馬鹿な話、できることなら、プログラムは
部品化して再利用したいものです(OOPってのは、もともとそれを大
きな目的としているわけですし)。昔なら、COBOLでガリガリ書いた
プログラムが、今ならVBでちゃっちゃと書けたりするのは事実で、
VBには山のように問題はあるけれど、こういう方向性は間違っては
いないはずです。今でこそ、ソフトウェアの95%はインハウスかも
しれないけれど、その割合は、今後どんどん下がっていくはずです。

(今はまだ5%しかない)パッケージソフトをオープンソースにするか
どうか、というのは議論に値します。

VBなどで、わけのわからん仕様やバグに泣かされることを考えれば、
あれがオープンソースであればどんなにいいか、とは思わないでも
ないです(ソースがあったからって読めるとは限らないけど)。

でも、パッケージソフトを開発するには、多額の費用がかかってい
る筈です。それを、パッケージソフトそのものに対する対価として
回収するのではなく、サービスに対して課金して回収する、という
形は、どこかいびつです。

当たり前ですが、パッケージソフトは、その出来が良ければ良いほ
ど、後で売るサービスは少なくなるものです。

# Perlが、あんなにワケのわからない言語でなかったら、ラクダ本
# は買わなくて済んだかも知れません。

ソフトウェア開発は、製造業ではないですが、(パッケージソフト
の開発ならば)サービス業でもありません。

一番しっくり来るのは... アートでしょ。やっぱり。

パッケージソフト開発に、製造業的モデルが適用できないのは、

・複製にかかるコストが限りなくゼロに近い。
・データの互換性のため、普通の競争原理が適用できない。

というあたりにある筈なのですが。

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  前橋 和弥                             maebashi@xxxxxxxxxx
  中部ソフトエンジニアリング(株)
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